サッカー戦術 7 ゴール前の攻守の設計

前表紙
山本哲也

 本書のテーマは、ゴール前の攻防(遅攻)について議論する事である。

得点に直接つながるゴール前の攻防は、サッカー戦術から外す事はできない。特に両チームが人数をかけての攻防は、試合中にほぼ必ず起きる場面である。この攻防がどういう流れで行われて、どういう要素で構成されているのか、本書で議論する。

ゴール前の守備は、2段階で考える。オフサイドラインを利用したペナルティエリア前の守備と、オフサイドラインを突破された後のペナルティエリア内の守備である。ペナルティエリア前の守備は、MF層とDF層による2層のディフェンスラインとした。この守備がどうあるべきか、この守備を攻撃がどう崩すかが本書の大きなテーマである。

最後に、様々なボール移動をどう使うかについても議論した。


目次


第1章 導入

1.1 導入

1.2 ゴール前の攻防サイクルの想定

1.3 略語・用語について

第2章 ゴール前の攻撃の要素

2.1 攻撃戦術の目的、シュート

2.2 守備についての仮定

2.3 守備を崩す(スペースを作る)

2.4 攻撃優位なPA内

2.5 速度差

2.6 視野の制限の利用

第3章 ゴール前の守備の要素

3.1 守備戦術とは何か?

3.2 オフサイドルール

3.3 PA前の守備(サイド含む)

3.4 PA内の守備

3.5 コーナー付近の守備

3.6 フォーメーションに関わらない守備

3.7 守備と集中力

3.8 ボール保持者への対応

3.9 守備を習得するためには?

3.10 ダメな守備

第4章 ボールの移動経路

4.1 シュートと戦術の関係

4.2 サイドチェンジで守備を動かす

4.3 サイドからの攻撃

4.4 2層のディフェンスラインを突破(中央突破)

第5章 議論

5.1 サッカーにおける勝負の原則とは?

5.2 プレーが止められたら?

5.3 攻撃戦術の比重、個人能力とチーム力

5.4 攻撃の極端な一例

謝辞

 

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