現代思想, 第 29 巻青土社, 2001 |
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43 ページ
... スピノザが想定する自然状態とは、暴力が否定されることもなければ正当化されることも――したがって「暴力」として概念されることもなくただ行使されるような地平として、暴力の制度化を問うための出発点を組み立てているのである(ただしそれはスピノザが ...
... スピノザが想定する自然状態とは、暴力が否定されることもなければ正当化されることも――したがって「暴力」として概念されることもなくただ行使されるような地平として、暴力の制度化を問うための出発点を組み立てているのである(ただしそれはスピノザが ...
44 ページ
... スピノザが考える自然権は、多くの契約論者が想定するような「侵すべからざる生存権」とはかなり異質なものだ。言いかえれば、それは「自己保存のためにあらゆることをなす権利」といったものではない。いっさいの目的論を自らの哲学から排除するスピノザ ...
... スピノザが考える自然権は、多くの契約論者が想定するような「侵すべからざる生存権」とはかなり異質なものだ。言いかえれば、それは「自己保存のためにあらゆることをなす権利」といったものではない。いっさいの目的論を自らの哲学から排除するスピノザ ...
58 ページ
... スピノザは二冊の政治論を著している。「神学・政治論」は一六七〇年に匿名で出版された。二度版を重ねるものの、一六七四年に発禁処分。この書が引き起こしたスキャンダルのせいで、スピノザの主著『エチカ」は出版前に禁止されてしまう。二冊目の政治論 ...
... スピノザは二冊の政治論を著している。「神学・政治論」は一六七〇年に匿名で出版された。二度版を重ねるものの、一六七四年に発禁処分。この書が引き起こしたスキャンダルのせいで、スピノザの主著『エチカ」は出版前に禁止されてしまう。二冊目の政治論 ...
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