二百十番館にようこそ文藝春秋, 2020 - 303 ページ 就活に挫折して以来ずっと、実家でオンラインゲーム三昧の日々を送る“俺”に転がり込んだ伯父さんの遺産は、離島に建てられた館を丸々一棟。なんと無職から一転して不動産持ち、これからは課金し放題だ!と浮かれて現地を下見に行った俺は、まだそれが両親からの最後通牒であることに気づいていなかった......。 「もう面倒見きれない。そこで一人で生きていけ」 いきなり始まった強制自立生活。とにかく金銭問題を解決するべく下宿人を募ることに。 母親に送り込まれてきたニートのヒロ、無医島には是非とも呼び込みたい元医者ニートのBJさん、遊び人風のリア充・カインさん......ゲームの中にあった人間関係は、島のおじいちゃんおばあちゃんも巻き込んで、だんだんとリアルの世界へと広がっていく。 立ち止まっていたニートたちが、おっかなびっくり歩き出す前の「人生の夏休み」が青い空と海のもとで始まります! |