フランス再興と国際秩序の構想: 第二次世界大戦期の政治と外交

前表紙
勁草書房, 2016 - 504 ページ
一九四〇年、ヒトラーに降伏したフランスではヴィシー政府が生まれ、ロンドンではド・ゴールが抵抗運動の自由フランスを立ち上げた。分裂したフランスの始まりである。本書は、ド・ゴールたち自由フランスが国際社会と国内で正統性を獲得し、戦後国際秩序を構想して戦勝国の一角を占めるまでを実証的に描いていく。国家の正統性とは何か?危機の時代の指導者はいかにあるべきか?この時代のフランスを通して、国際政治の本質をも浮き彫りにする。

著者について (2016)

宮下雄一郎(みやしたゆういちろう) 1977年生まれ。2000年, 慶應義塾大学法学部政治学科卒業。2008年, 同大学大学院法学研究科より博士(法学)を取得。2012年, パリ政治学院大学院歴史学研究所修了, Ph.D.(History)を取得。日本学術振興会特別研究員(PD), 北海道大学高等法政教育研究センター協力研究員などを経て, 現在:松山大学法学部准教授。専門は国際関係史, ヨーロッパ統合論, フランス外交史。主著:『ヨーロッパ統合とフランス――偉大さを求めた1世紀』(法律文化社, 2012年, 共著), 『複数のヨーロッパ――欧州統合史のフロンティア』(北海道大学出版会, 2011年, 共著), 「自由フランスと戦後秩序をめぐる外交 1940―1944年」『国際安全保障』第33巻第2号(2005年)(『国際安全保障』最優秀新人論文賞受賞)など。

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