流浪の月

前表紙
東京創元社, 2022/02/25 - 356 ページ

【2020年本屋大賞受賞作】

【映画化決定 2022年5月公開】

監督・脚本 李相日

出演 広瀬すず、松坂桃李

横浜流星、多部未華子ほか


愛ではない。

けれどそばにいたい。

新しい人間関係への旅立ちを描いた、

息をのむ傑作小説。


最初にお父さんがいなくなって、次にお母さんもいなくなって、わたしの幸福な日々は終わりを告げた。すこしずつ心が死んでいくわたしに居場所をくれたのが文だった。それがどのような結末を迎えるかも知らないままに――。だから十五年の時を経て彼と再会を果たし、わたしは再び願った。この願いを、きっと誰もが認めないだろう。周囲のひとびとの善意を打ち捨て、あるいは大切なひとさえも傷付けることになるかもしれない。それでも文、わたしはあなたのそばにいたい――。新しい人間関係への旅立ちを描き、実力派作家が遺憾なく本領を発揮した、息をのむ傑作小説。本屋大賞受賞作。

解説=吉田大助

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著者について (2022)

滋賀県生まれ。2007年、『花嫁はマリッジブルー』で本格的にデビュー。以降、各社でBL作品を精力的に刊行し、デビュー10周年を迎えた17年には非BL作品『神さまのビオトープ』を発表、作風を広げた。巧みな人物造形や展開の妙、そして心の動きを描く丁寧な筆致が印象的な実力派である。19年に刊行した『流浪の月』が、多くの書店員の支持を集め、2020年本屋大賞を受賞。おもな著作に『未完成』『真夜中クロニクル』『365+1』『美しい彼』『ここで待ってる』『愛しのニコール』『薔薇色じゃない』『すみれ荘ファミリア』『わたしの美しい庭』『滅びの前のシャングリラ』がある。

書誌情報