新潮, 第 89 巻、第 4〜6 号 |
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れあり今翁台芸見出し、取のおさめおわんね」なる記事には、喜色と安堵
とともに、ことに、「お見出し」の一句には、宗伯でなくましてお百でなく、
親身になって筋道をたどり、探し当ててくれたお路への信頼が読みとれる。以前
の日々を想 ...
れあり今翁台芸見出し、取のおさめおわんね」なる記事には、喜色と安堵
とともに、ことに、「お見出し」の一句には、宗伯でなくましてお百でなく、
親身になって筋道をたどり、探し当ててくれたお路への信頼が読みとれる。以前
の日々を想 ...
62 ページ
という枷を相次いで失っ 62 その政之助が、今度はお路に代って半右衛門に理を
説き、納得させてくれたというのだから、感極まって褒めそやしてしまったが、
その後の半右衛門に変りは見られない。一本、どう説き和らげてくれたのであ
ろう ...
という枷を相次いで失っ 62 その政之助が、今度はお路に代って半右衛門に理を
説き、納得させてくれたというのだから、感極まって褒めそやしてしまったが、
その後の半右衛門に変りは見られない。一本、どう説き和らげてくれたのであ
ろう ...
65 ページ
銭の思いなのに、それに上乗せしてくれといわれては、なんとも無体な話で返答
が出来ない。かしら祖太郎は、小太郎の親元に掛け合って、二十両のところを十
五両に値切ってくれたが、とても応じられるお路ではない。義はわれにあり、と
...
銭の思いなのに、それに上乗せしてくれといわれては、なんとも無体な話で返答
が出来ない。かしら祖太郎は、小太郎の親元に掛け合って、二十両のところを十
五両に値切ってくれたが、とても応じられるお路ではない。義はわれにあり、と
...
70 ページ
ねあせいつも律義に、月々の上り家賃、薬の売溜めを届けてくれていたのが、
使いの者に代るようになり、持ち直した一ッ時もあったが、病いの根は深かった
のであろう。去年の夏、まず清右衛門と義姉に、小太郎の一件を訴えたところ、
すぐ ...
ねあせいつも律義に、月々の上り家賃、薬の売溜めを届けてくれていたのが、
使いの者に代るようになり、持ち直した一ッ時もあったが、病いの根は深かった
のであろう。去年の夏、まず清右衛門と義姉に、小太郎の一件を訴えたところ、
すぐ ...
71 ページ
... たのだそうだ。思い合わせて、つくづくとお幸が情けない。だが、なんのかの
といってはみても、すぐに忘れてしまうのも、昔からの性分である。恩知らずと
しか SS ようのない深田のおよしだが、その後もぬけぬけと訪ねてくれば、以前
と ...
... たのだそうだ。思い合わせて、つくづくとお幸が情けない。だが、なんのかの
といってはみても、すぐに忘れてしまうのも、昔からの性分である。恩知らずと
しか SS ようのない深田のおよしだが、その後もぬけぬけと訪ねてくれば、以前
と ...
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