新潮, 第 89 巻新潮社, 1992 |
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323 ページ
... 寂然は、出家してから、むしろ自由に新院のもとへ通うようになった。新院も寂然には一目を置いておられ、歌のことはもちろん、宮廷内にごたごたした事件があって、何か大事な決断をしなければならぬとなると、ひそかに寂然を呼ばれた。西行は私から関白 ...
... 寂然は、出家してから、むしろ自由に新院のもとへ通うようになった。新院も寂然には一目を置いておられ、歌のことはもちろん、宮廷内にごたごたした事件があって、何か大事な決断をしなければならぬとなると、ひそかに寂然を呼ばれた。西行は私から関白 ...
331 ページ
... 寂然の願いも、本来の目的を果せぬことになったのだった。〔主要登場人物〕なりニさねよし西行一一一八~一一九〇紀伊田仲荘の領主・佐藤康清の長男。俗名・義清、法名・円位。のりきよ藤原為業(寂念)為忠(西行の歌の師)の息子。次の弟寂超、末弟寂然の三 ...
... 寂然の願いも、本来の目的を果せぬことになったのだった。〔主要登場人物〕なりニさねよし西行一一一八~一一九〇紀伊田仲荘の領主・佐藤康清の長男。俗名・義清、法名・円位。のりきよ藤原為業(寂念)為忠(西行の歌の師)の息子。次の弟寂超、末弟寂然の三 ...
376 ページ
... 寂然は、岩のように重々しく控えた頼政をじっと見つめた。かつて常盤の邸宅で歌会を開いたとき、父為忠からも歌の道では一目置かれた温厚で精悍な武士だった。寂然が頼政と話すことができたのも、この歌道の縁で結ばれていたからである。ただ頼政は、縁が ...
... 寂然は、岩のように重々しく控えた頼政をじっと見つめた。かつて常盤の邸宅で歌会を開いたとき、父為忠からも歌の道では一目置かれた温厚で精悍な武士だった。寂然が頼政と話すことができたのも、この歌道の縁で結ばれていたからである。ただ頼政は、縁が ...
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多く使われている語句
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