電力システム改革の突破口 DR・VPP・アグリゲーター入門

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株式会社 オーム社, 2021/01/25 - 176 ページ

DR(需要応答)・VPP(仮想発電所)・アグリゲーターのことが初歩から分かる!

 本書は学術書や研究論文ではありません。「電力事業は大河ドラマ」をコンセプトに、明治時代黎明期から戦中戦後、高度経済成長期を経て東日本大震災・福島第一原子力発電所事故に至る電力事業の変遷を辿りつつ、電力システム改革で開花するDR(デマンドレスポンス)・VPP(バーチャルパワープラント)、そしてその担い手であるアグリゲーターについて分かりやすく解説しています。併せて、容量市場・需給調整市場・再生可能エネルギー主力電源化の在り方について、政府審議会委員と事業者の両目線で紐解きます。本文中のコラムでは、気になるキーワードの背景について、34年の知見を基に洞察を加えています。

 電力ビジネスの未来を理解するため、エネルギービジネスに携わっている方や起業を目指す方、電気工学系を志す学生には必携の書です。


このような方におすすめ

電気事業者(電力会社)、需要家、アグリゲーター、エネルギーマネジメント事業者、行政・公共機関、電気・物理など理工系の学生


主要目次

第1章 電力事業は大河ドラマなり

第2章 分散型電源へのパラダイムシフト

第3章 DR今昔

第4章 VPPが創造する新たな時代

 

目次

1 140 年前のエピソード
6
2 黎明期の電気事業
10
3 水主火従から火主水従へ
15
岐路にあるベースロード電源
21
5 再生可能エネルギー主力電源化に向けて
27
DRとVPP
32
第2章分散型電源へのパラダイムシフト
41
1 アンバンドリングのインパクト
42
2 改めて考える需給調整契約
95
3 電源Iとは
101
4 電源Iから発動指令電源へ
108
5 Classic DRとRapid DR
114
6 カギを握る託送料金改革
119
第4章 VPPが創造する新たな時代
129
1 新ベストミックスの構成要素
130
2 BalancingからFlexibility へ
137

2 電力ビジネスにおけるプロシューマー
49
3 kW価値を扱う容量市場
55
4 ΔkW価値を扱う需給調整市場
62
5 DRの時代がやってきた
70
6 自己託送制度の未来
77
7 多様なリソースを一括管理するVPP
81
第3章 DR今昔
89
1 調整力予備力の重要性
90
3 プラットフォームとしての DERMS
143
4 DRVPP とビッグデータAI
149
5 送配分離とアグリゲーター
155
6 これからは温故知新の総力戦
162
あとがき
171
ポイント用語集
172
奥付
175
著作権

多く使われている語句

著者について (2021)

市村 健(いちむら たけし)

エナジープールジャパン(株)代表取締役社長兼CEO1987 年東京電力(株)入社。本店原子燃料部にてカナダ・ウラン鉱山権益買収プロジェクト、世界原子力協会(本部ロンドン)事務局を担務の後、本店総務部にて広報渉外・官庁調整・危機管理業務など17 年にわたり従事。その間、議員立法である「エネルギー政策基本法」起草にも携わる。2014 年東京電力を退社。同年シュナイダーエレクトリック(株)DR 事業部ディレクター(エナジープール日本法人設立統括)。2015 年より現職。併せて、資源エネルギー庁 ERAB 検討会・委員(制御量評価WG・委員)、電力広域的運営推進機関需給調整市場検討小委員会・委員、資源エネルギー庁次世代技術を活用した新たな電力プラットフォームの在り方研究会・オブザーバーを務める。

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