次郎長の経済学: 幕末恐慌を駆け抜けた男

前表紙
東洋経済新報社, 1999/02/11 - 195 ページ
大動乱に生きる侠客・次郎長の知恵。幕末経済史を路地裏から書く。次郎長は、窮乏をきわめた幕末に生まれ、サービス産業が勃興しつつあった東海道に育った。山田長政にあこがれ、龍馬に似た心境から無宿人になった。類まれなる調整能力で侠客マーケットのスタンダード形成者となった。思想がある奴は嫌われるという土地柄の中で、いち早く国民意識にめざめ、明治維新後は、開墾事業や港湾整備、石油採掘、はては英語塾までさまざまな事業に取り組み、渋沢栄一とは好対照の「路地裏」のベンチャーとなった。

書誌情報