電力流通とP2P・ブロックチェーン ―ポストFIT時代の電力ビジネス―

前表紙
株式会社 オーム社, 2019/05/17 - 192 ページ

日本の新しい電力流通・取引!
 太陽光発電等の再生可能エネルギーの普及を目指し、2009年に固定価格で一定期間、電力を買い取る制度が始まりました。そして、2019年(10kW以上は2029年)以降、買い取り期間が終わる太陽光発電設備が続々と生まれています(ポストFITや卒FITと呼ばれています)。
 住宅用10kW未満の太陽光発電設備の場合、2009年には48円/kWh、2018年では26円に下がっており、ポストFIT後の太陽光発電の買い取り価格は8円/kWh前後の価格帯で各社が提案をしています。
 このような価格帯になってくると、自宅に蓄電池を設置し、昼間は太陽光発電で充電、夜間には充電された電力を使用するということの経済的メリットが見えてきます。あたらしい電力流通が始まるといえます。
 本書は、太陽光発電等再生可能エネルギー設置者と需要家(住宅・企業等)とのP2P電力取引について、技術やブロックチェーン・機械学習の活用を解説します。
 電力関係者必携の書籍です。

※P2Pとブロックチェーン
 P2P(ピーツーピー)は、Peer to Peer(ピアツーピア)の略で、本書の場合は、発電者と需要家がそれぞれPeerであり、1対1の取引を意味します。
 ブロックチェーンは、発電者と需要家の1対1の取引の記録に使用します。改ざんされにくく低コストなシステムであるため、利用量等の記録に適切な技術といえます。

まえがき
謝辞

第1章 日本の電力事情
1.1 日本のエネルギー事情に関して
 1.1.1 パリ協定(COP21)
1.2 日本の再生可能エネルギー事情
 1.2.1 固定価格買取(FIT)制度
1.3 再生可能エネルギーの目標コスト
 1.3.1 グリッドパリティ
 1.3.2 ストレージパリティ
1.4 太陽光エネルギー普及の障壁
 1.4.1 計画値同時同量
 1.4.2 系統電力の乱れ
1.5 本章のまとめ

第2章 あたらしいエネルギーの動き
2.1 分散型電源の持つ可能性
2.2 ディマンドレスポンス
 2.2.1 仮想発電所(Virtual Power Plant, VPP)
 2.2.2 ネガワット取引
2.3 蓄電池の普及
 2.3.1 電気自動車(EV)
 2.3.2 V2G/V2H
2.4 ビジネスモデルによる再生可能エネルギーの普及
 2.4.1 第三者所有モデル(Third-Party Ownership, TPO)
2.5 本章のまとめ

第3章 P2P電力取引システム
3.1 データ、電力のつながりの違い
3.2 P2P電力取引マーケットのレイヤー構造
3.3 P2P電力取引マーケットの参加者
3.4 P2P電力取引エージェント(計測、予測、入札)
3.5 P2P電力取引マーケット内でのやりとり
3.6 ブロックチェーンを利用したP2P電力取引システム
3.7 P2P電力取引の特徴
3.8 P2P電力取引における社会経済原理性
3.9 P2P電力取引に期待されていること
3.10 既存電力市場とP2P電力取引マーケットとの関係性
3.11 現存するP2P電力取引の課題
3.12 本章のまとめ

第4章 P2P電力取引の技術
4.1 P2P電力取引を実現するために重要な技術
 4.1.1 ブロックチェーン
 4.1.2 ブロックチェーンの価値
 4.1.3 価値移転を記録するデータベース
 4.1.4 自律分散型組織(DAO)
 4.1.5 ブロックチェーンが持つ問題
 4.1.6 P2P電力取引とブロックチェーン
4.2 電力業界における機械学習の利用
     寄稿:株式会社Sassor 田中 龍亮
 4.2.1 機械学習とはなにか
 4.2.2 機械学習の電力技術への応用
4.3 電力データのための機械学習モデルの構築
     寄稿:株式会社Sassor 田中 龍亮
 4.3.1 時系列の予測モデル
 4.3.2 予測モデルの構築例
 4.3.3 その他の時系列予測モデル
 4.3.4 電力需要予測の研究

第5章 P2P電力取引の事例
5.1 海外の事例
5.2 日本の事例
5.3 この章のまとめ

第6章 日本の電力流通の未来像
6.1 顕在化しつつある電力インフラの老朽化問題
 6.1.1 次世代電力ネットワークへの移行
 6.1.2 自立コミュニティ増加による系統負担の低減
6.2 欠かせない再生可能エネルギーの活用
 6.2.1 系統との連携
 6.2.2 電力供給と販売の新たな取り組み
6.3 マイクログリッドが解決する課題
6.4 IoE(エネルギーインターネット網)と既存のスマートグリッド概念との違い
6.5 RE100への取り組み
6.6 P2Pで変わる電力会社と顧客の関係、地産地消、企業の地域貢献
6.7 マイクログリッドへの移行で求められる制度改正
6.8 日本における将来の形と世界への技術提供

索引
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目次

Chapter1 日本の電力事情
1
11 日本のエネルギー事情に関して
2
111 パリ協定COP21
7
12 日本の再生可能エネルギー事情
10
121 固定価格買取FIT制度
11
13 再生可能エネルギーの目標コスト
16
132 ストレージパリティ
18
14 太陽光エネルギー普及の障壁
19
Chapter4 P2P電力取引の技術
87
41 P2P電力取引を実現するために重要な技術
88
412 ブロックチェーンの価値
102
413 価値移転を記録するデータベース
103
414 自律分散型組織DAO
104
415 ブロックチェーンが持つ問題
105
416 P2P電力取引とブロックチェーン
107
42 電力業界における機械学習の利用
109

141 計画値同時同量
21
142 系統電力の乱れ
22
15 本章のまとめ
28
Chapter2 あたらしいエネルギーの動き
29
21 分散型電源の持つ可能性
30
22 ディマンドレスポンス
36
221 仮想発電所Virtual Power PlantVPP
38
222 ネガワット取引
39
23 蓄電池の普及
42
231 電気自動車EV
44
232 V2GV2H
47
24 ビジネスモデルによる再生可能エネルギーの普及
49
25 本章のまとめ
51
Chapter3 P2P電力取引システム
53
31 データ電力のつながりの違い
55
32 P2P電力取引マーケットのレイヤー構造
59
33 P2P電力取引マーケットの参加者
60
34 P2P電力取引エージェント計測予測入札
61
35 P2P電力取引マーケット内でのやりとり
63
36 ブロックチェーンを利用したP2P電力取引システム
66
37 P2P電力取引の特徴
68
38 P2P電力取引における社会経済原理性
69
39 P2P電力取引に期待されていること
72
310 既存電力市場とP2P電力取引マーケットとの関係性
78
311 現存するP2P電力取引の課題
82
312 本章のまとめ
85
422 機械学習の電力技術への応用
113
43 電力データのための機械学習モデルの構築
114
432 予測モデルの構築例
120
433 その他の時系列予測モデル
125
434 電力需要予測の研究
126
Chapter5 P2P電力取引の事例
133
51 海外の事例
134
52 日本の事例
149
53 この章のまとめ
156
Chapter6 日本の電力流通の未来像
159
61 顕在化しつつある電力インフラの老朽化問題
160
611 次世代電力ネットワークへの移行
161
612 自立コミュニティ増加による系統負担の低減
163
62 欠かせない再生可能エネルギーの活用
164
621 系統との連携
165
622 電力供給と販売の新たな取り組み
167
63 マイクログリッドが解決する課題
168
64 IoEエネルギーインターネット網と既存のスマートグリッド概念との違い
170
65 RE100への取り組み
172
66 P2Pで変わる電力会社と顧客の関係地産地消企業の地域貢献
173
67 マイクログリッドへの移行で求められる制度改正
174
68 日本における将来の形と世界への技術提供
175
索引
176
著者紹介
182
奥付
183
著作権

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