動植物のフォークロア, 第 2 巻谷川健一 三一書房, 1992 - 490 ページ |
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... 鳴くもので、序曲のホーンたるや、まるで舟呼ばり(渡舟を呼ぶ)する人間の声そのままで、実に気味悪いものだと語っている。そうした不吉な声の所有主である上に、更にその鳥は背に茶毘の形を背負っていて、うっかりその姿を見ようものなら長命がないとか ...
... 鳴くもので、序曲のホーンたるや、まるで舟呼ばり(渡舟を呼ぶ)する人間の声そのままで、実に気味悪いものだと語っている。そうした不吉な声の所有主である上に、更にその鳥は背に茶毘の形を背負っていて、うっかりその姿を見ようものなら長命がないとか ...
64 ページ
... 鳴くころほひにはまめふに豆を蒔きとっとの時を嘲、もはらいひて、このころは縫ひ針のたけに苗代の萌えづれど、此国はしからず。梢に筒鳥の鳴くを聞いて小田に種蒔く子らがいふ。『とっとの口に種をまけ、かんこの口に豆をまけ』と。こはおかしきなりけり ...
... 鳴くころほひにはまめふに豆を蒔きとっとの時を嘲、もはらいひて、このころは縫ひ針のたけに苗代の萌えづれど、此国はしからず。梢に筒鳥の鳴くを聞いて小田に種蒔く子らがいふ。『とっとの口に種をまけ、かんこの口に豆をまけ』と。こはおかしきなりけり ...
72 ページ
... 鳴くものではないらしく、多くの場合「ヒョーン」と人間の口笛か、鶯の「法華経」の「法」に似た音で鳴く、それは又聞きようで、念仏の鉦の音にも聞こえるのである。 しかし殆んど毎晩それを聞いている山村などへ行くと、それを聞いて人が死ぬようでは ...
... 鳴くものではないらしく、多くの場合「ヒョーン」と人間の口笛か、鶯の「法華経」の「法」に似た音で鳴く、それは又聞きようで、念仏の鉦の音にも聞こえるのである。 しかし殆んど毎晩それを聞いている山村などへ行くと、それを聞いて人が死ぬようでは ...
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