王朝人の精神史桜楓社, 1983 - 260 ページ |
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... けるいとこなりけり。殿上にさぶらひける在原なりけるおとこの、まだいとわかりけるを、この女あひ知りたりけり。おとこ、女方ゆるされたりければ、女のある所に来て向ひ居りければ、女、「いとかたはなり。身もほろびなん。かくなせそ」といひければ ...
... けるいとこなりけり。殿上にさぶらひける在原なりけるおとこの、まだいとわかりけるを、この女あひ知りたりけり。おとこ、女方ゆるされたりければ、女のある所に来て向ひ居りければ、女、「いとかたはなり。身もほろびなん。かくなせそ」といひければ ...
23 ページ
... けるかなといひてなんいにける。海人の刈る藻にすむ虫の我からと、音をこそなかめ。世をばうらみじ クツこの段の傍線の部分「つとめて. (ひ) (を) A といひて、曹司におり給へれば、例のこの御曹司には、人の見るをも知らでのぼりぬければ、この女、思ひ ...
... けるかなといひてなんいにける。海人の刈る藻にすむ虫の我からと、音をこそなかめ。世をばうらみじ クツこの段の傍線の部分「つとめて. (ひ) (を) A といひて、曹司におり給へれば、例のこの御曹司には、人の見るをも知らでのぼりぬければ、この女、思ひ ...
99 ページ
... けるに、俄にみれば、いと恐しげなりけるを、いとはづかしとおもひけり。さてよみたりける、あさかやまかげさへみゆる山の井の、あさくは人を思ふものかはとよみて木にかきつけて、庵にきて死にけり。男、物などもとめてもてきて、しにてふせりければ ...
... けるに、俄にみれば、いと恐しげなりけるを、いとはづかしとおもひけり。さてよみたりける、あさかやまかげさへみゆる山の井の、あさくは人を思ふものかはとよみて木にかきつけて、庵にきて死にけり。男、物などもとめてもてきて、しにてふせりければ ...