王朝人の精神史桜楓社, 1983 - 260 ページ |
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17 ページ
... でも風流の心を保ちうるところに、『伊勢物語』的美の世界が認められるのである。四霊魂と螢ウスモノ女車に螢を放す三十九段の源至と同類の逸話は、『宇津保物語』「初秋」の巻、『源氏物語』「螢」の巻にもみえる。『宇津保』では、朱雀院が羅の直衣の袖 ...
... でも風流の心を保ちうるところに、『伊勢物語』的美の世界が認められるのである。四霊魂と螢ウスモノ女車に螢を放す三十九段の源至と同類の逸話は、『宇津保物語』「初秋」の巻、『源氏物語』「螢」の巻にもみえる。『宇津保』では、朱雀院が羅の直衣の袖 ...
29 ページ
... でも足袋や履物が用いられるが、ここではこれをひまじるしと言ったそうである(「民間伝承」二〇四)。駆込み寺として有名な鎌倉の東慶寺では今日でも、女が駆け込むかわりに、はいている履物を境内に投げ込むと、その願いどお( + )り夫との縁を切ることが ...
... でも足袋や履物が用いられるが、ここではこれをひまじるしと言ったそうである(「民間伝承」二〇四)。駆込み寺として有名な鎌倉の東慶寺では今日でも、女が駆け込むかわりに、はいている履物を境内に投げ込むと、その願いどお( + )り夫との縁を切ることが ...
55 ページ
... でも、コト箸と製の草履か草鞋を片足だけこしらえ、村境の木に吊り下げる。コトガミは百姓の神といって、床の間にまつる。同類のものが朝来郡養父郡一帯にもあり、養父郡と境をなす京都府天田郡上夜久野あたりにも認められ、やはり百姓の神だと伝える ...
... でも、コト箸と製の草履か草鞋を片足だけこしらえ、村境の木に吊り下げる。コトガミは百姓の神といって、床の間にまつる。同類のものが朝来郡養父郡一帯にもあり、養父郡と境をなす京都府天田郡上夜久野あたりにも認められ、やはり百姓の神だと伝える ...