王朝人の精神史桜楓社, 1983 - 260 ページ |
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60 ページ
... ろうに、清潔さのもっとも要求される茶碗の形を、足につける穢いものと考えるのが一般の型にデザインしたのは、ちょうど能登の鵜祭りにみられる神鵜による卜占と同じように、やはり沓を卜占の呪具とみなす考えがあったからであろう。先ごろ、福島県の鶴ヶ ...
... ろうに、清潔さのもっとも要求される茶碗の形を、足につける穢いものと考えるのが一般の型にデザインしたのは、ちょうど能登の鵜祭りにみられる神鵜による卜占と同じように、やはり沓を卜占の呪具とみなす考えがあったからであろう。先ごろ、福島県の鶴ヶ ...
98 ページ
... ろうが、こうした「影」「朝影」が詠みこまれた歌の世界に、王朝びとは肉体を徐々に遊離し稀薄化していくその魂のあり様を、身近にひしひしと感じとっていたのである。「みるかげもない」などということばも、ここらに源があるのであろう。『大和物語』百 ...
... ろうが、こうした「影」「朝影」が詠みこまれた歌の世界に、王朝びとは肉体を徐々に遊離し稀薄化していくその魂のあり様を、身近にひしひしと感じとっていたのである。「みるかげもない」などということばも、ここらに源があるのであろう。『大和物語』百 ...
180 ページ
... ろう。出産による死を理由とされる方もある。葵上の場合はそのとおりだが、それでは父のない人物の説明がつかない。やはりこのような主人公たちの造型のあり方には、<神の子の物語〉が投影しているとみるべきであろう。たんに「サスペンス感を強めるため ...
... ろう。出産による死を理由とされる方もある。葵上の場合はそのとおりだが、それでは父のない人物の説明がつかない。やはりこのような主人公たちの造型のあり方には、<神の子の物語〉が投影しているとみるべきであろう。たんに「サスペンス感を強めるため ...