王朝人の精神史桜楓社, 1983 - 260 ページ |
この書籍内から
検索結果1-3 / 15
14 ページ
... 大和物語』百六十五段では在中将のこととして、その終焉をさらに詳しく語っている。人にはさまざまな死がある。昔男の死の自覚は、突然のもので、その狼狽ぶりを詠出する。『伊勢物語』は死を自覚しながらも悟りきれぬまま死に直面する昔男の、人間味豊か ...
... 大和物語』百六十五段では在中将のこととして、その終焉をさらに詳しく語っている。人にはさまざまな死がある。昔男の死の自覚は、突然のもので、その狼狽ぶりを詠出する。『伊勢物語』は死を自覚しながらも悟りきれぬまま死に直面する昔男の、人間味豊か ...
107 ページ
... 物語』の夢の位相を闡明するにあたり、まず夢と「うつつ」の問題からはいるのが順当な手続きであろう。夢とうつつ―大和物語生田川の段を中心に――夢は現実の一現象であった。『大和物語』百四十七段生田川の段は、夢が現実の領域にあることを如実に見せて ...
... 物語』の夢の位相を闡明するにあたり、まず夢と「うつつ」の問題からはいるのが順当な手続きであろう。夢とうつつ―大和物語生田川の段を中心に――夢は現実の一現象であった。『大和物語』百四十七段生田川の段は、夢が現実の領域にあることを如実に見せて ...
217 ページ
... 大和物語』百四十一段の大和の嫁の妻とはまったく異質な、妻としての生き方を問い続ける苦悩を生きる祈りとする矜恃高い新しいタイプの主人公の創造であった。それだけに晩年は源氏の愛につつまれながらも、その愛を享受することなく、孫宮たちの養育と ...
... 大和物語』百四十一段の大和の嫁の妻とはまったく異質な、妻としての生き方を問い続ける苦悩を生きる祈りとする矜恃高い新しいタイプの主人公の創造であった。それだけに晩年は源氏の愛につつまれながらも、その愛を享受することなく、孫宮たちの養育と ...