王朝人の精神史桜楓社, 1983 - 260 ページ |
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120 ページ
... 入道が般若(知恵)の船に棹さして生死の海を渡って西方極楽浄土の岸に到着すること、の意と解さ( 0 )れる。七十五歳の明石入道は、明石上が誕生しようとする三十二年前にみた夢を、『過去現在因果経』所載の善恵比丘がみた五種の奇夢によって解いてみせる ...
... 入道が般若(知恵)の船に棹さして生死の海を渡って西方極楽浄土の岸に到着すること、の意と解さ( 0 )れる。七十五歳の明石入道は、明石上が誕生しようとする三十二年前にみた夢を、『過去現在因果経』所載の善恵比丘がみた五種の奇夢によって解いてみせる ...
121 ページ
林田孝和. 要するに、光源氏や明石上の一生は、このように夢によって導かれていたのである。明石入道の消息には、光いでんあかつきちかくなりにけり。今ぞ見し世の、夢語りするという歌もしるしてあり、これを読んだ明石上が、 光源氏が玉を発見しその玉が ...
林田孝和. 要するに、光源氏や明石上の一生は、このように夢によって導かれていたのである。明石入道の消息には、光いでんあかつきちかくなりにけり。今ぞ見し世の、夢語りするという歌もしるしてあり、これを読んだ明石上が、 光源氏が玉を発見しその玉が ...
155 ページ
... 明石入道が須磨の浦に舟を漕ぎ寄せ、「様異なるもの」のお告げがあったからと語る。明石入道にとって「様異なるもの」は、 B 「住吉の神」を念頭に置い言であることは確かだが、源氏にとっては「そのさまとも見えぬ人」「おなじさまなる物」を想起させる ...
... 明石入道が須磨の浦に舟を漕ぎ寄せ、「様異なるもの」のお告げがあったからと語る。明石入道にとって「様異なるもの」は、 B 「住吉の神」を念頭に置い言であることは確かだが、源氏にとっては「そのさまとも見えぬ人」「おなじさまなる物」を想起させる ...