王朝人の精神史桜楓社, 1983 - 260 ページ |
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182 ページ
... 降嫁決定が、二人の信頼の絆を断ち切る。第二部「若菜」の巻の詳しい分析はすでに諸氏によったなされているのでさけるが、この女三宮造型にも〈神の子〉の投影を私はみるのである。「若菜」上巻は冒頭から、朱雀院の出家にともなう姫宮の婿がね選考の話が ...
... 降嫁決定が、二人の信頼の絆を断ち切る。第二部「若菜」の巻の詳しい分析はすでに諸氏によったなされているのでさけるが、この女三宮造型にも〈神の子〉の投影を私はみるのである。「若菜」上巻は冒頭から、朱雀院の出家にともなう姫宮の婿がね選考の話が ...
209 ページ
... 降嫁を容認した言説と明らかに矛盾する。この矛盾の大きさこそが彼女の個性の強さを物語るのに有効な表現となっている。この個性の強さ、〈過大自己評価〉〈その人柄の相当の強さ〉を読者に印象づけるところに、作者の目論んだ主題が巧妙に埋められている ...
... 降嫁を容認した言説と明らかに矛盾する。この矛盾の大きさこそが彼女の個性の強さを物語るのに有効な表現となっている。この個性の強さ、〈過大自己評価〉〈その人柄の相当の強さ〉を読者に印象づけるところに、作者の目論んだ主題が巧妙に埋められている ...
218 ページ
... 降嫁をうける男性が史実からみても並々のものでなかったことは、今井源衛氏「女三宮の降嫁」(『源氏物語の研究』所収)に詳しい。( 6 )高橋亨氏「若菜上」(「国文学」第十九巻十号、昭和四十九年九月)、三苫浩輔氏「夢と霊魂信仰」「源氏物語の民俗学的 ...
... 降嫁をうける男性が史実からみても並々のものでなかったことは、今井源衛氏「女三宮の降嫁」(『源氏物語の研究』所収)に詳しい。( 6 )高橋亨氏「若菜上」(「国文学」第十九巻十号、昭和四十九年九月)、三苫浩輔氏「夢と霊魂信仰」「源氏物語の民俗学的 ...