王朝人の精神史桜楓社, 1983 - 260 ページ |
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147 ページ
... 須磨のあらしは、父帝・兄朱雀院の御女を犯した光源氏に対する、天然の雨水によって身を清めさせる禊ぎ祓えの意味があったのではないか、という考えを述べてみた。( 2 )その際、須磨・明石の天変を、住吉の神と桐壺院の霊験・霊威譚の要件とみなしたわけ ...
... 須磨のあらしは、父帝・兄朱雀院の御女を犯した光源氏に対する、天然の雨水によって身を清めさせる禊ぎ祓えの意味があったのではないか、という考えを述べてみた。( 2 )その際、須磨・明石の天変を、住吉の神と桐壺院の霊験・霊威譚の要件とみなしたわけ ...
148 ページ
... 須磨・明石の天変に係わる神霊示現や祈請・祈願の場面は、次の十一章段に分けることができよう。十二章段以降はその後日譚であるが、霊験・霊威をなすものの主体を究めるうえで重要と思われるのであげておく。 1 須磨での上巳の祓えの際、源氏が、八百 ...
... 須磨・明石の天変に係わる神霊示現や祈請・祈願の場面は、次の十一章段に分けることができよう。十二章段以降はその後日譚であるが、霊験・霊威をなすものの主体を究めるうえで重要と思われるのであげておく。 1 須磨での上巳の祓えの際、源氏が、八百 ...
181 ページ
... 須磨流謫を契機に驚くべき成長をとげる。須磨下向に際して源氏は、さぶらふ人々よりはじめ、よろづのこと、みな、にしの対に聞え渡したまふ。領じ給ふ御庄・御牧よりはじめて、さるべき所々の券など、みな、たてまつりおき給ふ。(「須磨」台一二四~五頁) ...
... 須磨流謫を契機に驚くべき成長をとげる。須磨下向に際して源氏は、さぶらふ人々よりはじめ、よろづのこと、みな、にしの対に聞え渡したまふ。領じ給ふ御庄・御牧よりはじめて、さるべき所々の券など、みな、たてまつりおき給ふ。(「須磨」台一二四~五頁) ...