偏差値は子どもを救う

前表紙
草思社, 1999 - 262 ページ
いま、公立校のレベル低下が著しい。落ちこぼれが増え、生徒は自分の学力レベルも知らされず、国私立校との格差は開く一方である。もはや「教育の機会均等」が崩れつつあるのだ。これらはみな、「なんでも平等主義」による画一的授業と偏差値追放・到達度評価導入の結果である。本書の著者は、小学校時代に在籍した「落ちこぼれ学級」で初めて勉強する喜びを見いだしたという。そして、落ちこぼれを救い、平均学力を底上げし、次代を担う真のエリートを育てるためには、思いきって能力別クラスを導入し、偏差値を復活させて「評価三分法」を採用するしかないと主張する。小学校から大学まで現状を分析し、レベル別に「わが子の救い方」を付した、きわめて現実的かつ実用的な教育改革論である。

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