並列コンピュータ 非定量的アプローチ

前表紙
株式会社 オーム社, 2020/09/26 - 184 ページ

スマホ からスーパーコンピュータまで ― 現代のコンピュータ の全体像がわかる!

本書は、コンピュータアーキテクチャを学ぶ大学学部生、院生や企業の技術者、研究者を対象として、並列コンピュータを基礎から解説するものです。

ムーアの法則が頭打ちとなり回路の動作周波数に限界が見え始めたことから、コンピュータアーキテクチャは、従来の微細化・集積化型の成長から、マルチコア・メニーコア化による並列化・分散化型の成長へ舵を切りました。その結果、スマートフォンからスーパーコンピュータまで、現在あらゆるコンピュータが並列化されています。

本書では、この並列コンピュータについて体系的に整理し、基礎、歴史、アーキテクチャ、記述言語などをていねいに紹介します。現代のコンピュータにかかわるすべての方の座右の書です。


このような方におすすめ

・コンピュータアーキテクチャを学ぶ大学学部生、院生

・半導体の設計者、開発者、研究者

・コンピュータシステムの開発者、研究者


主要目次

第1章 並列コンピュータとは

第2章 集中メモリ型並列コンピュータ

第3章 共有メモリを用いた並列プログラム

第4章 分散共有メモリ(NUMA)

第5章 クラスタ・NORA(NORMA)

第6章 相互結合網

第7章 アクセラレータ

 

目次

52 ウェアハウススケールコンピュータWSC
81
53 メッセージパッシングライブラリ
82
531 ブロッキング通信とノンブロッキング通信
83
532 MPI
84
54 RDMAと仮想共有メモリ
90
第6章相互結合網
93
612 ハイパーキューブ
95
613 kary ncube
97

142 マルチコア革命
14
143 そして領域特化型計算機へ
16
第2章集中メモリ型並列コンピュータ
17
22 共有バス
22
222 アービトレーション
23
223 バストランザクション
25
23 クロスバスイッチ
27
24 スヌープキャッシュ
29
242 スヌープキャッシュの元祖
32
243 ライトバック型スヌープキャッシュの基本プロトコル
35
244 Exclusive状態の導入
39
245 オーナーシップの導入
40
246 更新型プロトコル
44
247 MOESIプロトコルクラス
46
248 スヌープキャッシュの改良
47
第3章共有メモリを用いた並列プログラム
49
32 不可分命令とクリティカルセクションの実行
50
322 さまざまな不可分命令
52
323 セマフォ
54
324 不可分命令の実装
55
33 バリア同期
56
332 Fuzzy Barrier
57
34 OpenMPによる並列プログラム
58
342 OpenMPの実行
62
第4章分散共有メモリNUMA
63
41 ディレクトリ方式
64
412 ディレクトリ方式の性能向上
70
413 ディレクトリのコスト削減
71
42 メモリコンシステンシィモデル
74
422 Total Store OrderingTSOとPartial Store OrderingPSO
75
423 ウィークコンシステンシィ弱いコンシステンシィ
76
424 リリースコンシステンシィ
77
43 さらなる大規模化
78
第5章クラスタNORANORMA
79
51 ベオウルフ型クラスタPCクラスタ
80
614 そのほかの直接網
100
62 間接網
102
622 不等距離間接網
105
63 パケットの転送方式
109
632 パケット蓄積法
110
633 フロー制御
113
635 デッドロックフリールーチング
114
636 ルータスイッチの構造
118
637 適応型ルーチング
120
第7章アクセラレータ
123
72 GPU
124
722 GPUの構成
125
723 CUDAによるプログラム
128
724 GPUのメモリ
132
Intel Xeon Phi
133
733 PEZYSC12
135
734 Preferred Networks MN3
136
742 Intel Lake CrestSpring Crest Spring Hill
141
743 その他のクラウド用途のAIアーキテクチャ
143
751 Intel Mobidius Neural Compute Stick 2NCS2
144
753 Xilinx VERSAL
145
754 その他のエッジ向けAI用アクセラレータ
147
76 アクセラレータとしてのFPGA
149
762 リコンフィギャラブルシステム
150
763 マルチFPGAシステム
151
764 FPGAを用いたアクセラレータの特徴
152
765 CGRA
153
77 スーパーコンピュータ
154
772 アーキテクチャ上の特徴
155
773 日本のフラグシップマシン
157
参考文献
159
索引
165
奥付
171
著作権

多く使われている語句

著者について (2020)

天野英晴(あまの ひではる)

1983年 慶應義塾大学大学院修士課程修了

1986年 慶應義塾大学大学院博士課程修了

工学博士

現 在 慶應義塾大学理工学部情報工学科教授

〈主な著書〉

『ヘネシー& パターソン コンピュータアーキテクチャ 定量的アプローチ(第6版)』(共訳/SiB アクセス,2019)

『ディジタル回路設計とコンピュータアーキテクチャ ARM 版』(共訳/SiB アクセス,2016)

『FPGA の原理と構成』(編集/ オーム社,2016)

『だれにもわかる ディジタル回路(改訂4 版)』(共著/ オーム社,2015)

『マンガでわかるディジタル回路』(単著/ オーム社,2013)

『ディジタル回路設計とコンピュータアーキテクチャ』(共訳/ 翔泳社,2009)

『リコンフィギャラブルシステム』(共編/ オーム社,2005)

書誌情報