第四紀(フィールドジオロジー9)

前表紙
共立出版, 2015/09/15 - 240 ページ
地質学の基本である野外地質学をわかりやすく解説するシリーズ。新しい第四紀の定義と第四紀学のカバーする分野とともに、火山にまつわる諸現象を最近の話題をもとにわかりやすく解説。関連した地震や津波の研究も紹介する。

地質学を初歩から学ぶための入門的シリーズの第9巻。
第四紀は気候変動によって特徴づけられる時代であると共に人類の時代であり、火山噴火によるテフラは、この分野における研究の必須の手段ともなっている。本書では新しい第四紀の定義と第四紀学のカバーする分野とともに、火山にまつわる諸現象をわかりやすく解説しており、概説編と実践編で構成されている。
第四紀では、第四紀の新定義の意義と共に、第四紀を通しての気候変動、環境変動の特徴について詳しく解説する。また環境変動に関わる最近の話題についても述べている。同時に、新定義における日本の第四系の層序区分について更新世前期、中期、後期、完新世ごとに紹介している。そのほか第四紀の重要な事項について触れている。
火山では、火山地質の調査に必要な基礎知識だけでなく、噴火現象を地質データから如何に解釈するのかについて、最近の話題をもとに紹介している。従来の類書にはない項目として「噴火と地盤変動」を扱っており、地質学的データに基づく噴火の連動性、噴火と関連した地震や津波の研究についても紹介している。

著者について (2015)

●著者紹介
遠藤邦彦(えんどう くにひこ)
日本大学名誉教授。
小林哲夫(こばやし てつお)
鹿児島大学大学院理工学研究科(理学系)。

書誌情報