化学史への招待

前表紙
株式会社 オーム社, 2019/01/25 - 290 ページ

「化学の歴史」の知識を,平易な本文と図表でわかりやすく解説!

現在、大学教養科目での「化学史」の授業が少なくなってきている中で、化学の教員や化学系の学部、教育学部などの学生が、現在の化学の発展にはどういう背景があるか、「歴史」を学ぶ事はとても重要なことです。本書は、読者にとって興味深い化学の歴史の内容をピックアップし、特に学生に教える立場である教員や教員を目指す学生にとっての参考書となるように化学史学会が責任をもってまとめました。

 

第1章 化学史研究の現在

1.酸・塩基・塩の歴史

2.ロバート・ボイルの化学研究の現場

3.18世紀化学史研究の現在 ~ジョーゼフ・プリーストリの事例をもとに~

4.再発見:ニッポニウムの真実

5.カローザースとナイロン ~伝説再考~

 

第2章 化学革命の現在 ~燃焼の本質を求めて~

1.ベッヒャーとシュタール ~原質説とフロギストン~

2.プリーストリ ~「酸素の発見」と「燃焼の本質」~

3.カール・ウィルヘルム・シェーレ ~もう一人の酸素ガス発見者~

4.ラヴォワジエ ~燃焼現象の解明と酸素の本質~

5.ラヴォワジエと質量保存の原理

 

第3章 人物化学史の現在

1.「ニュートン錬金術」研究の現状

【follow-up】錬金術とは?

2.自然哲学者としてのマイケル・ファラデー

3.メンデレーエフと周期律発見

4.マリー・キュリーとラジウムの発見

 

第4章 実験および実験機器の化学史

1.錬金術から化学へ ~装置の連続性~

2.ヴォルタまでの電気および電気実験の歴史

3.リービッヒと有機分析装置

4.アーノルド・ベックマンとpHメーター

 

第5章 ジェンダーと化学史

1.ラヴォワジエ夫人 ~化学革命の女神か?~

2.科学者マリー・キュリーの「栄光」 ~ジェンダーと、放射能の「受容」をめぐる問題~

3.黒田チカの生涯 ~女性化学者の先駆けの軌跡~

 

第6章 化学技術・環境問題

1.日本の板ガラス技術の歴史

2.アンモニア合成

3.合成化学物質の功罪 ~DDTと有鉛ガソリンのたどった道~

4.環境と化学の半世紀 ~生物濃縮,オゾン層破壊,地球温暖化~

5.水俣病とカセイソーダ製造技術の転換

 

第7章 日本の化学史

1.「化学」のはじまり

2.日本の化学のはじまり ~人と風土~

3.幕末のロンドンにおける薩長留学生と化学の出会い

4.国立科学博物館の化学者展示:日本の近代化学事始め

5.地球化学を生きた人 ~岡田家武~

 

目次

Chapter1 化学史研究の現在
1
Section1 酸塩基塩の歴史
2
Section2 ロバートボイルの化学研究の現場
11
Section3 18世紀化学史研究の現在ジョーゼフプリーストリの事例をもとに
19
ニッポニウムの真実
26
Section5 カローザースとナイロン伝説再考
35
読書案内
43
Chapter2 化学革命の現在燃焼の本質を求めて
45
読書案内
163
Chapter5 ジェンダーと化学史
165
Section1 ラヴォワジエ夫人化学革命の女神か?
166
Section2 科学者マリーキュリーの栄光ジェンダーと放射能の受容をめぐる問題
172
Section3 黒田チカの生涯女性化学者の先駆けの軌跡
178
読書案内
189
Chapter6 化学技術環境問題
191
Section1 日本の板ガラス技術の歴史
192

Section1 ベッヒャーとシュタール原質説とフロギストン
46
Section2 プリーストリ酸素の発見と燃焼の本質
54
Section3 カールウィルヘルムシェーレもう一人の酸素ガス発見者
62
Section4 ラヴォワジエ燃焼現象の解明と酸素の本質
70
Section5 ラヴォワジエと質量保存の原理
78
読書案内
86
Chapter3 人物化学史の現在
87
Section1 ニュートン錬金術研究の現状
88
Followup 錬金術とは?
96
Section2 自然哲学者としてのマイケルファラデー
102
Section3 メンデレーエフと周期律発見
110
Section4 マリーキュリーとラジウムの発見
118
読書案内
126
Chapter4 実験および実験機器の化学史
129
Section1 錬金術から化学へ装置の連続性
130
Section2 ヴォルタまでの電気および電気実験の歴史
137
Section3 リービッヒと有機分析装置
147
Section4 アーノルドベックマンとpHメーター
155
Section2 アンモニア合成
199
Section3 合成化学物質の功罪DDTと有鉛ガソリンのたどった道
207
Section4 環境と化学の半世紀生物濃縮オゾン層破壊地球温暖化
214
Section5 水俣病とカセイソーダ製造技術の転換
222
読書案内
229
Chapter7 日本の化学史
231
Section1 化学のはじまり
232
Section2 日本の化学のはじまり人と風土
240
Section3 幕末のロンドンにおける薩長留学生と化学の出会い
245
日本の近代化学事始め
252
Section5 地球化学を生きた人岡田家武
259
読書案内
267
おわりに
269
索引
273
著者略歴
281
奥付
283
著作権

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