夢みる教養: 文系女性のための知的生き方史

前表紙
河出書房新社, 2016 - 201 ページ
女性にとって「教養」とは何か。深い知識や理解力から、読んでおくべき本のセット、洗練された趣味やふるまい、だれでも知っているべき一般常識にいたるまで、都合よく曖昧に使われてきた語「教養」。そこには、それぞれの時代に求められる女性像が投影されてもきた。大正人格主義から、通俗小説の中の「教養」、“文学少女”と雑誌投稿、戦後文学部の“女性化”、カルチャーセンター通いや“自分磨き”まで―。「教養」という言葉に折りたたまれた歴史的経緯をたどりながら、前向きに学ぶ女性たちを振り回す、実現しない夢の構造を解き明かす。

書誌情報