本当の人生

前表紙
東京創元社, 2019/11/29 - 220 ページ

破綻した家庭で、弟の笑顔を取り戻そうと、少女が考えついたこと……。

予測不能の展開、きらめくような筆致!

Fnac小説大賞、高校生が選ぶルノードー賞、ELLE読者賞他14の文学賞を受賞。


家には四つ部屋があった。両親の部屋、私の部屋、弟ジルの部屋、そして死体の部屋……。それは狩猟が趣味の父親が戦利品をしまう剥製の部屋だった。暴力的な父親と、その顔色をうかがうだけのアメーバのような母親。そんな両親との暮らしだったが、十歳の少女は四歳年下の無邪気な弟と楽しい日々を送っていた。しかしある日、アイスクリーム売りを見舞った事故を目撃した時から、弟は変わってしまった。無邪気な笑みは消え、剥製の部屋にこもるようになり、虫や動物をいじめるように……。なんとかしてあの無邪気な笑顔を取り戻したい! 現実をリセットしたい! 利発な少女の試みは?

著者について (2019)

1982年ベルギー生まれ。初の短編小説でワロン・ブリュッセル連合文学賞を受賞。本書はFnac小説大賞。ELLE読者賞。高校生が選ぶルノードー賞等、数々の文学賞を受賞。ブリュッセル在住。

1951年福島県生まれ。東北大学文学部卒業。英仏翻訳家。ゲイリー・P・リュープ『男色の日本史――なぜ世界有数の同性愛文化が栄えたのか』、デルフィーヌ・ミヌーイ『シリアの秘密図書館――瓦礫から取り出した本で図書館を作った人々』、フレッド・ヴァルガス『死者を起こせ』等訳書多数。

書誌情報