前表紙
集英社, 2013/12/20 - 319 ページ
明治の東京。崖下の借家でひっそり暮らす宗助とお米夫婦。お米はかつて親友の安井から奪った女性だ。後ろめたさを抱えて、孤独をわけあうように暮らす二人の生活に、叔父の死と不才覚から発した弟の学資問題など、少しずつさざ波が立ち始めた。そしてある日、大家から思いがけず安井の名を聞き、激しく動揺した宗助は、考えあぐねて禅寺の門をくぐる。『三四郎』『それから』に続く三部作の完結編。

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