わたしは「セロ弾きのゴーシュ」: 中村哲が本当に伝えたかったこと

前表紙
NHK出版, 2021 - 264 ページ
25キロの用水路を拓き、65万人の命をつないだ医師は、何を語ったのか

2019年12月4日、アフガニスタンで銃撃され亡くなられた医師・中村哲さん。本書は、中村さんが出演したNHK「ラジオ深夜便」の6番組より、インタビューに答えるその肉声を忠実に再現するものです。ハンセン病根絶計画から、空爆下の診療所開設と水源確保事業、そして用水路開通まで。「長年の活動の原動力は何でしょうか?」という問いに対して、中村さんは自らを、宮沢賢治の童話の主人公「セロ弾きのゴーシュ」にたとえました。本書には、本人が執筆したらおそらく触れなかったと思われる感慨や本音が随所に表れています。自身について多くを語らなかった医師・中村哲の心の内を知ることのできる貴重な証言の記録です。

第一章ハンセン病根絶を目指して (1996年2月22日中村哲49歳)
第二章もの言わぬ民の命を (2002年2月16日中村哲55歳)
第三章アリの這う如く (2004年6月5日中村哲57歳)
第四章命の水 (2005年8月20日中村哲58歳)
第五章難民と真珠の水 (2006年9月16日中村哲60歳)
第六章開通した命の用水路 (2009年12月5日中村哲63歳)

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