新潮, 第 88 巻、第 7〜9 号 |
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27 ページ
ぼくは、ひょっとしたらあなたは本当の「ポスト・構造主義」作家かもしれない
と思っているんです。佐伯それは過変ですね(笑)。ただ、今後自分自身がどこへ
動いてゆくか、自分でも楽しみです。(一九九一・五・二〇) た矢先、また同じ
よう ...
ぼくは、ひょっとしたらあなたは本当の「ポスト・構造主義」作家かもしれない
と思っているんです。佐伯それは過変ですね(笑)。ただ、今後自分自身がどこへ
動いてゆくか、自分でも楽しみです。(一九九一・五・二〇) た矢先、また同じ
よう ...
46 ページ
ところが、柳の挨拶に対するタウトの受けとめには微妙な角度の差が残ったかも
しれない、という想像の余地がある。ここに名の挙っている「日向氏」とは実業
家日向利兵衛で、その熱海の別荘はタウトが日本に残したほとんど唯一の作品と
...
ところが、柳の挨拶に対するタウトの受けとめには微妙な角度の差が残ったかも
しれない、という想像の余地がある。ここに名の挙っている「日向氏」とは実業
家日向利兵衛で、その熱海の別荘はタウトが日本に残したほとんど唯一の作品と
...
55 ページ
空白」としての存在状態の中で、彼の音監は自分の心が登明になっているのに
気付いていた。そんな登明さの中で揺れるさまざまの映像の奥には、彼が日本に
置き去りにしてきた自分の精神的分身もまざっていたかもしれなかった。
空白」としての存在状態の中で、彼の音監は自分の心が登明になっているのに
気付いていた。そんな登明さの中で揺れるさまざまの映像の奥には、彼が日本に
置き去りにしてきた自分の精神的分身もまざっていたかもしれなかった。
66 ページ
もしかすると彼は日本家屋そのものの中に、自分を見てしまったのかもしれない
のだから。そこに「虚」があると信じたのは、彼の内部に「虚」が存在し
ていたからではないのか、こう想像してゆけるのである。タウトは、日本の家屋
や建築 ...
もしかすると彼は日本家屋そのものの中に、自分を見てしまったのかもしれない
のだから。そこに「虚」があると信じたのは、彼の内部に「虚」が存在し
ていたからではないのか、こう想像してゆけるのである。タウトは、日本の家屋
や建築 ...
73 ページ
経済力だけでなく、精神力の高さあるこのような観察と判断とによって、タウト
は前に言及した鴨長明から松尾芭蕉に及ぶ隠者文学の家屋論、住居論とは著しく
異質なものを提示した、といって差支えなかった。「隠」を支える最小単位 ...
経済力だけでなく、精神力の高さあるこのような観察と判断とによって、タウト
は前に言及した鴨長明から松尾芭蕉に及ぶ隠者文学の家屋論、住居論とは著しく
異質なものを提示した、といって差支えなかった。「隠」を支える最小単位 ...
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