出版社内容情報
ジャングルに住んでいたこざるのジョージは,ある日,黄色いぼうしのおじさんといっしょに船に乗って,アメリカに来ました.何もかも初めてのことばかりで,ジョージは好奇心でいっぱいです.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やすらぎ🍀
172
見たものすべてが新鮮で、真似をしたくて、やってみたくて、海に突然飛び込んだり、いつも愉快なひとまでこざる。可愛いこざるが狙われて、黄色い帽子をかぶろうとしたらすっぽりはまって、さるさらいにあって連れられてしまって、辛い思いをするかと思えば、人間が振り回されてさあ大変、そんな展開。息つく暇もなく、怖いものなんてないし、駆け回って器用に渡り歩いて、風船で青空に浮かび、笑いが聞こえてくるほどやりたい放題。絵本の頁すべてをあえて塗らず、白い背景を残してカラフルな色合いで描く。この躍動感あふれるシリーズ、好きです。2024/03/16
masa@レビューお休み中
92
江國香織さんが紹介していて、ずっと気になっていた「おさるのジョージシリーズ」。ようやく読むことができましたよ。読んでみると、ジョージの不思議な魅力がなんとなくわかったような気がしました。自由奔放で、天真爛漫で、何にも囚われないジョージに憧れてしまうんでしょうね。ある日、ジョージは黄色い麦わら帽子を見つけます。その帽子を眺めたり、触ったり、かぶったりして遊んでいると、持ち主のおじさんに捕えられてしまうのです。でも、ジョージは、そんなことではめげません。ジョージの破天荒な行動は気になってしまうなぁ。2013/09/27
nakanaka
86
読んでいて思いましたがこの作品は「おさるのジョージ」とは別物なのですね。映画やテレビシリーズは子供たちと観ている方ですがジョージが人間の世界に入っていく過程が異なっていてびっくりしました。この作品のジョージはあくまで見世物としての扱いなのかもしれません。野生の動物にとっては動物園が必ずしも良い場所とは思えませんが。テレビのジョージを知っているだけに少し切なくなります。2016/10/23
つくよみ
51
図書館本:知りたがりのこざるのジョージは、きいろいぼうしのおじさんとアフリカで出会い、船でおじさんの町の動物園に行くことになる。おじさんも、いきなり罠を仕掛けてジョージを捕まえてみたり、思いがけず乱暴な出会い。でも、すぐに仲良しに。船でもひと騒動、おじさんの家についてからもひと悶着。好奇心全開の行動で周りを振り回し、そのまま脱走劇に展開と、やることなすことが派手。最後には動物園に落ち着いて、この作品の中では話が終わるけど、本当のジョージの活躍?はこれから。2013/10/13
gtn
36
大自然に暮らすジョージを誘拐し、おとなしくしていろと恫喝し、猿本来の振る舞いによりピンチに陥ったジョージを、僅かな金を使って救ってやった気持ちになり、自ら育てることもなく動物園に放り込む黄色い帽子の男。絶対的強者。そして、自分を正義と信じて疑わない。この寓話も、どこかの国では違和感なく受け入れられるのだろう。2019/12/11