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  • みんなの評価 5つ星のうち 4.2 162件
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  • カテゴリ:一般
  • 発売日:2005/07/28
  • 出版社: 新潮社
  • レーベル: 新潮文庫
  • サイズ:16cm/493p
  • 利用対象:一般
  • ISBN:4-10-106922-0
文庫

紙の本

麦ふみクーツェ (新潮文庫)

著者 いしい しんじ (著)

【坪田譲治文学賞】【「TRC MARC」の商品解説】

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麦ふみクーツェ (新潮文庫)

税込 880 8pt

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みんなのレビュー162件

みんなの評価4.2

評価内訳

紙の本

これぞ、人生!これぞ、世界!!

2011/01/31 18:14

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ジーナフウガ - この投稿者のレビュー一覧を見る

いしいしんじさんの書く物語りが好きだ。これぞ人生。これこそ、まさしく世界。
そういった悲喜こもごもが刻名に記してあるから。最終的に、この世界って奴も満更悪くはないんじゃあないか、

そう思えるのだ。『ねこ』という名前で呼ばれている少年が主人公の話には、
終始音楽がテンポ良くリズムを刻みながら流れて行く。トン・タタン・トン。

ねこ少年の耳の中には麦をふむクーツェの不思議な足音と、詩のように語りかけてくる言葉とが聞こえている。
頭の中には黄色い大地も見えている。少年は、学校の誰よりも、背丈がひょろり大きく、

その代わり生まれつき心臓が弱い。家族は、彼にねこの鳴き声を出すよう仕込んだ吹奏楽の王様、
打楽器奏者の祖父と、ねこ少年の学校の教師をする傍らで、数学の論文に打ち込む父との二人だ。

一家が港町に越して来た所から物語りは始まる。ねこ少年がはじめてクーツェにあったのは小学校に入ってすぐ。
真夏のむしあつい晩。とん、たたん、とん。音は光と一緒に窓の方から真っ直ぐにやって来た。少年のうちの玄関

先に、へんてこな身なりの人がいて足元の土を踏んでいる。幅広い麦わら帽子、シャツ、ぶかぶかのズボン、
そのどれもが土とおんなじ黄色。ただし靴だけが違う。やたら大きくて横幅のあるその革靴だけは

裏返したように黒い。それから、少年と麦ふみクーツェ、二人だけの幻想的な交流が始まる。
のちに街をおそった災難、ねこにスクラップブックを託す事となる用務員さんの事故。

吹奏楽に関わりながら様々な人生の機微を学んでいくねこ少年。そして彼は中学を卒業し、
故郷の街を離れ音楽の専門学校へ入学する事となる。が、凝り固まった机上の空論のような音楽教育と、

彼の風体を嘲笑う学校に、ねこ少年は早々とサボタージュを決め込んでしまう。
けれど人生、そうそう悪い流ればかり来ない。時計だらけの街の中でも部屋から時計を外し、

代わりに部屋中油絵で埋め尽くす煮込み料理が絶品なおばさんや、
何と言っても図書館で出会った盲目のボクサー、ちょうちょのおじさん。

こういった暖かな視線でねこ少年を見守る人々から受け取る心の栄養分が
更に少年を成長させ運命の歯車を回転させていく事となる。故郷の港町に襲い掛かった大掛かりなサギ事件と、

それに伴うねこ少年の父親『ねずみ男』の悲劇的な死。
サギ師とねずみ男の二人を結び付けた国際的な懸賞金付きの論文。

悪行の報いかサギ師も謎の多い死に様を遂げていたので、自然と懸賞金は数学者ねずみ男の遺児である、
少年の懐に転がり込んで来ます。ねこはサギにより楽器を消失した吹奏楽団に、

新しい楽器を購入する様に言いますが、楽団員はねこに、世界的な盲目チェリスト
(ちょうちょおじさんの友人でもある)の所に学びに行くように勧めるのです。

ここら辺の描写、実に読み応えありで胸が熱くなりました。本当に素晴らしい!
チェリストの先生の、一見授業と思えない、けれど、ねこの全身全霊を音楽へと変えていく教え方の魅力。

そしていよいよ長い道程の果て、一人の指揮者として舞台に上るねこ。数奇な人生を送った少年だからこそ、
音楽にも美しさと、味わい深い響きがある。盛大な拍手を贈りたいと思います。

そうそう、最後の最期にクーツェの謎が明らかになりますが、
この種明かしも良いですよ。トン・タタン・トン。

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紙の本

この社会を最先端でつくっているのは「へんてこ」な人間なんだと思う

2005/08/10 22:46

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:遊子 - この投稿者のレビュー一覧を見る

この物語に出てくる人たちは「変わった人」が多い。
主人公は「ねこ」。人一倍体がひょろ長くて、
誰よりもねこの鳴きまねがうまい。
ねこのお父さんは数学者。素数をこの世でもっとも美しいのものと信じ、
ねずみと素数の実験に没頭している。
ねこのお祖父ちゃんは、誰もが認めるティンパニスト。
普段は好々爺なのに、一度打楽器のバチをにぎったら
人がかわったように怒鳴りちらして楽団をまとめあげる。
三人が暮らす町にはたくさんの変わった人たちがいて、変わった事件がおこる。
時にそれは笑いに満ち、時にそれは絶望的なまでに悲しい。
そして、いろんな経験をしながらも、自分の「わざ」は音楽だと気づき
ねこは音楽の世界へと進んでいく。
ねこの先生である世界的な音楽家のチェロリストはいう。
へんてこはめだつ。めだつから人よりひどいめにあう。
それは、森にハトの群れがいて、その中に一羽だけ白いハトがいたら
真っ先に狙われるのはその白いハト。
りんごの木にひときわ大きなりんごがあれば、一番にきつねやキツツキに
狙われるのはその大きなりんご。
へんてこってだいたい、真っ先にひどいめにあう。
へんてこで弱いやつは、結局はひとり。だからそれぞれ
自分のわざを磨かなくてはならない。
そのわざのせいで余計めだっちゃって、いっそうひどいめに
あうかもしれない。でもわざをみがかなくてはいけない。
そこで、ねこは気づいた。
なんで、へんてこはそうまでしてわざを磨かなくてはならないのか。
それは、つまりへんてこさに誇りをもっていられる
たったひとつの方法だから
ねこにとってそのわざは、音楽だった。
私は、日本なり、社会の最先端を開拓していっている人種って
ここでいう「へんてこ」な人。今風にいうと「オタク」という
人種なんじゃないかって思う。
ひとつのことを突き詰めて、わざを極めていった人たち。
いまやITなんてもてはやされているけど、その最先端を担った人たちって
きっと学生時代は「オタク」と呼ばれていたかもしれない。
その他、日本のアニメーションは世界中で注目されている。
彼らは自分のへんてこさを極めて、へんてこさに誇りがもてた人たちなんだと思う。
そして、へんてこな人たちは、ひどいめにあってきたから人に優しい。
人の痛みを知っている・・・。
世はいじめだ引きこもりだと悩む青少年が増えている。
自分がへんてこだからいじめられる。自分がへんてこだから人に受け入れられない。
いろんな悩みがあって、つらいと思う。
けれども、いっそそのへんてこさを極めていってみてはいかがだろう。
きっと、明日の日本を作っていくのはそんなあなただから。
『麦ふみクーツェ』
読み終わったらきっと優しくなれる。大人にも読んでほしい。
でも、思春期と呼ばれる人たちに私は一番読んでほしい。

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紙の本

中盤からの盛り上がりに期待して読み進めましょう。

2017/12/25 18:06

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:たけぞう - この投稿者のレビュー一覧を見る

いしいしんじさんは、二冊目の読了となる。
前に読んだ「みずうみ」が、自分の心に響かなかったため、
間があいてしまった。麦ふみクーツェは、苦手に感じた部分も
あったが、印象的な部分が勝ったため、書評に残そうと思った。
評判はいい作品のようである。

まず、これは児童文学の賞を受賞しているが、児童文学の
箱に入れるのは、さっぱりふさわしくない。
文体は中高生向きに見えるが、内容は大人向きだと思う。
私は児童文学も好きで読むので、この作品の対象年齢の
高さを感じずにはいられなかった。

ネコと呼ばれる主人公が、おじいちゃんの始めた町の
音楽隊から出発し、風変わりなお父さんと奇妙な交流を
みせつつ、指揮者へと成長していく話だ。
途中、ねずみの雨のエピソードとか、セールスマンのエピソード
とか、極めて強い印象を放つ仕掛けが入っている。

これは、みずうみを読んだ時にも同じ雰囲気を味わったので、
いしいさんの特徴なのだろう。
それを作者の自己満足と思うか、奇抜なアイデアとして
気に入るかが、一つのポイントになると思う。
そして、その飛び道具の裏にある本質に迫る感触を
得られると、物語が俄然生きてくる。

麦ふみクーツェのテーマは、小さな寄り合いの隣人愛であり、
親子愛である。そこに魅力を感じた。

もう一つの特徴として、登場人物の心理描写が実に
あっさりとしている。純文学のような雰囲気すらも感じる。
何とも言えない、不思議な香りのする作品である。
少なくとも、児童文学とは思えなかった。
個性が強い作家さんだと思う。

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2005/08/20 23:23

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2005/09/06 23:51

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2005/10/31 03:18

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2006/01/03 18:40

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2007/06/06 18:32

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2006/01/01 02:19

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2006/01/24 17:15

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2006/09/30 13:54

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2006/04/23 17:40

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2006/05/22 15:01

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2006/05/23 23:19

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2006/06/06 19:40

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