中井久夫集〈1〉働く患者―1964‐1983

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中井久夫集〈1〉働く患者―1964‐1983

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  • サイズ B6判/ページ数 323p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784622085713
  • NDC分類 493.7
  • Cコード C0311

出版社内容情報

精神科医で名うての書き手・翻訳家である中井久夫の半世紀におよぶ思考と実践の道筋を全11巻に追う。第1巻は初期の20編。むろん精神科医の本領は著作や論文にあるのではない。そういう意味で結局、精神科医としての彼女をもっとも深く知る人は彼女とかかわった患者あるいはその縁者たちであると思う。しかし病いが軽快し癒えるとともに、精神科医は忘れ去られてあたりまえである。患者が自力で立ち直ったと思う時にはじめて精神科医の仕事が完了する。その意味でも精神科医であることは彼女の願ったとおりの仕事であり、彼女の願ったとおりに、地上でもっとも大きな仕事はついに誰の目にもみえないままで留まるであろう。著作集は彼女がこの世に残した爪跡のうち目に見える僅かな部分である。(「精神科医としての神谷美恵子さんについて」1983)

日本の精神医学に新たな道を切り拓き、透徹した理性と柔軟な感性、研ぎ澄まされたアンテナ感覚で人と時代を捉えてきた精神科医・中井久夫。1964年にペンネームで発表した論考から東日本大震災以後まで、半世紀にわたり世に届けつづけた作品の数々をここに年代順に編み、著者の歩みの一端を共有したいと考える。全11巻。

現代社会に生きること
現代における生きがい
サラリーマン労働
ポーの庭園
数学嫌いだった天才数学者――ラッセルとウィーナーの病跡学
統合失調症者における「焦慮」と「余裕」
ウィトゲンシュタインの“治療”
『思春期の精神病理と治療』への序文
思春期患者とその治療者
翻訳の内と外――翻訳家でない翻訳者の覚え書き
ある教育の帰結
アメリカにおけるサリヴァン追認――サリヴァン・コロキウム(1977年)の紹介を中心として
世に棲む患者
インドネシアの精神神経学会とボゴール精神病院訪問など
「思春期を考える」ことについて
井村恒郎先生
働く患者――リハビリテーション問題の周辺
病跡学の可能性
保安処分をめぐる感想
精神科医としての神谷美恵子さんについて――「病人の呼び声」から「一人称病跡学」まで

解説1 最相葉月
掲載文書誌一覧

中井久夫[ナカイヒサオ]
著・文・その他

内容説明

われわれの時代に鮮やかなしるしを刻んできた精神科医・中井久夫。半世紀におよぶ思考と実践の道筋を、全11巻に追う。第1巻は「世に棲む患者」ほか初期20編。

目次

現代社会に生きること
現代における生きがい
サラリーマン労働
ポーの庭園
数学嫌いだった天才数学者―ラッセルとウィーナーの病跡学
統合失調症者における「焦慮」と「余裕」
ウィトゲンシュタインの“治療”
『思春期の精神病理と治療』への序文
思春期患者とその治療者
翻訳の内と外―翻訳家でない翻訳者の覚え書き
ある教育の帰結
アメリカにおけるサリヴァン追認―サリヴァン・コロキウム(一九七七年)の紹介を中心として
世に棲む患者
インドネシアの精神神経学会とボゴール精神病院訪問など
「思春期を考える」ことについて
井村恒郎先生
働く患者―リハビリテーション問題の周辺
病跡学の可能性
保安処分をめぐる感想
精神科医としての神谷美恵子さんについて―「病人の呼び声」から「一人称病跡学」まで

著者等紹介

中井久夫[ナカイヒサオ]
1934年奈良県生まれ。京都大学医学部卒業。神戸大学名誉教授。精神科医(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

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きゅー

5
本書は編年形式で編まれており、本書は中井久夫が30歳~49歳までに書かれたものが収録されている。精神病患者の社会復帰について書かれた「世に棲む患者」と「働く患者」が本書の中心になるのだろう。すでに40年前に彼は、精神病患者が社会の多数者のもとに復帰・加入することが最善の途だろうかと問う。「統合失調症を病む人々は、「うかうかと」「柄になく」多数者の生き方にみずからを合わせようとして発病に至った者であることが少なくない」などの言葉は、障害の社会モデルを先駆けるものであり、彼の慧眼には驚かされる。2024/02/29

ブルーツ・リー

4
著者は本当の意味での「知識人」なのだと思った。 単に、専門領域の知識に長ける人。というのは、世の中にいくらでもいる訳だが、中井久夫という人に関しては、古今東西の文章を読み漁り、その蓄えた知識でもって、精神疾患に当たっている。 精神的な病気を持った人というのも、当然社会の中で生きているのであって、世の中だとか、社会だとかとのつながりが無い人に、治療は本来難しいはずなのだ。 安易なサクセスストーリーばかり並ぶ精神疾患の本の中にあって、現実や社会を捉えながら、精神疾患をも含む、社会を論じた、素晴らしい書だ。2022/12/26

Hiroki Nishizumi

1
読みやすいエッセイであるが必ずしも内容がくみ取れない章もあった。実に博学で、それでいて嫌味がない文章だ。続編も味わいたい。2022/12/08

tamioar

0
また中井久夫に助けられた。2017/05/13

ぽぽる

0
日本において、「こういう事が二度と起こらない保証があるか」が議論の俎上にのぼる事はよくあるが、著者と共に言えば、「そういう保証はない。何事についてもありえないのである。社会のすべての事件、いや宇宙のすべての事象についてそうである。建設的意見は「かくかくのことが起こる確率を少なくするためには何をするか」である。」というリスク回避傾向とか「日本人は安全と水はタダだと思っている」が実は「目に見えない代償を支払って安全に高い優先順位を置いた文化を維持している」など、現代にも通じる日本観が満載である。2023/09/30

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