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ロボット考学と人間 : 未来のためのロボット工学

森政弘.
ロボット工学者よ, 哲学を持て. ロボコンの父にして「不気味の谷」提唱者が綴る!ロボット考学の神髄とは--. 21世紀を生き抜く道がここにある
eBook, Japanese, 2014
オーム社, Tokyo, 2014
1 online resource (416 pages)
9784274215889, 4274215881
1031965378
表紙; まえがき; 序 章 「ロボット考学」とは何か; 1 「ロボット考学」が目指すもの; 2 人間から学んでロボットを作る; 3 ロボットから人間を学ぶ; 4 ロボット社会の問題点; 5 ロボットに人間が育てられる; 第1章 自然と人間から学ぶ, ロボット工学
ロボットの設計思想
; 1.1 カニから学んだ骨の形; 1 一味違うロボット研究者の疑問; 2 カニのハサミをしげしげと; 3 仮説の検証; 4 自然の見事さ, 不思議さ; 1.2 右と左; 1 左右は単なる対称ではない; 2 左右は「1+1=2より大きい」; 3 身近にある左右の違い; 4 内臓の非対称; 5 赤ん坊を抱く側; 6 右脳と左脳; 7 目的論だけでは説明できない; 1.3 ロボットに演奏させる意味; 1 目にはふたがあるのに, 耳にはない? ; 2 目が腹の下にあったら; 3 ロボットと環境との負荷分担; 4 ロボットに楽器を演奏させる意味; 5 目的かプロセスか; 6 プロセスを楽しむ茶道の点前; 7 両方ともが重要; 1.4 指の機能; 1 日本のロボット工学の始まり; 2 指の機能の多様性; 3 指の関節と親指の重要性; 4 指系の自由度分配; 5 指の本数の機能度への影響; 6 手の形; 1.5 寸法体系とロボット; 1 紙が鉄を切る!; 2 建築や家具のモジュールとは; 3 人間が元か地球が元か. 4 生涯かかって「96」に到着5 物離れ論; 6 介護・家事ロボットとモジュール; 1.6 すき間のない機械; 1 動物に習う; 2 化学プラントと自動車工学; 3 ボルトがゆるむ問題; 4 四角いシリンダのエンジン; 5 すき間と機械の変革; 6 人工筋肉; 1.7 周辺視野と中心視野
あいまいな全体把握の大切さ; 1 ページめくりとスクロール; 2 周辺視野と中心視野; 3 視覚と聴覚の役割分担; 4 全体の中での位置づけの意味; 5 足が乗る部分だけあっても歩けない; 6 自己が統一体になることと全体; 第2章 ロボットから考える, 人間というもの
ロボットの哲学
; 2.1 ロボットに対する人間の認識
ロボットは第三の特別なものか
; 1 ロボットの体・相・用; 2 非常に特別なものなのか, ロボットは; 3 ペットロボットとは如何なる存在か; 4 システムの複雑化と, 新機能の創生; 2.2 ロボットと顔; 1 始原的に見た顔の必要性; 2 受信器としての顔; 3 発信器としての顔; 4 顔とアイデンティティ; 5 眼と顔; 6 顔と正面; 7 ロボットと顔; 2.3 意識とロボット; 1 意識を論じるわけ; 2 意識
この不可解なもの; 3 他人の意識はどうして分かるのか; 4 ロボットには見えているのか? ; 5 二つの思考実験; 6 ロボット作りこそが意識を解明する. 2.4 ロボットと自己1 人間の場合「自己」とは何だろう; 2 ロボットに「自分」はあるのか; 3 仏教が説く「真の自己」; 4 縁起だから無我; 2.5 ロボットと煩悩; 1 ロボットに煩悩はあるのか; 2 煩悩とは何か; 3 煩悩の内容; 4 ロボットに煩悩を与えるには; 5 矛盾を扱えるコンピュータ; 6 煩悩の健康への影響; 2.6 ロボットと所有; 1 「自分の物」とは; 2 まずは「自分」とは; 3 「所有する」とは; 4 手で持たない所有; 5 泥棒に金をやった逸話; 6 難解な所有ということ; 第3章 ロボットの世界
ロボット独自の発展を考察する
; 3.1 時間・空間・第三の間; 1 空間
この不思議なもの; 2 物があってこそ空間観念が生じる; 3 空間認識には膨大な情報量が必要; 4 2次元から3次元を知る; 5 時間と空間は先天的な直観形式; 6 第三の間; 3.2 ロボットと時間観念; 1 時計と時間; 2 第三の間; 3 時間を作り出す根源; 4 ロボットの時間観念と偽意識; 5 永遠の今; 第4章 設計への警告
幸せとは何か
; 4.1 自動化して良いことと悪いこと; 1 意志に逆らう勝手な自動; 2 複雑化は進歩か? ; 3 便利はもうたくさんだ; 4 必要な顔をした不必要; 5 機械を丈夫にすると人間が壊れる; 6 自動化してはならないこと. 7 人間を知ること4.2 賢明な自動化と愚かな自動化; 1 ロボットは敵か? ; 2 日本がロボット大国になった理由; 3 愚かなロボット導入; 4 自動化しても総人口は減らない; 5 ホンダの手作りの自動化運動; 4.3 人間型ロボットの人間以上の効果; 1 ASIMOが心情的に役立った; 2 感動は人間よりもASIMOが与えた; 3 不気味の谷; 4 提起された問題と答え; 4.4 ロボット工学と退歩; 1 ハエに学ぶ退歩; 2 社会全般の退歩調; 3 過去の前向き価値観; 4 夜の位相の到来; 5 陰陽合一の理念と退歩; 6 陰の発想とロボット工学; 4.5 貪欲と足るを知る心; 1 計画停電に思う; 2 知らぬ間に贅沢になって来ていた; 3 電線に感謝しよう; 4 貪欲と足るを知る; 4.6 不気味の谷現象発見; 1 「不気味の谷」とは; 2 動きが加われば; 3 欧米で大きく注目される; 4 ハリウッドで重大関心事に; 5 発見者として認められた; 4.7 目的とプロセス; 1 日本ロボット学会誌2足歩行特集号; 2 科学技術と実用; 3 目的とプロセス; 4 因と縁と果; 5 果に気を奪われるな; 4.8 今日の技術の問題点; 1 機能の複雑化; 2 味のない最新技術; 3 気付かずに向かう傲慢な態度; 4 開発者の哲学不足; 5 物との会話の減退. 6 交換は修理の部類に入らない4.9 複雑化への警告; 1 787機の問題; 2 複雑化・分業化; 3 全体が把握できない; 4 組み上げて初めて出現する創発; 5 枯れた技術への開眼; 6 物との会話と安全; 第5章 ロボコンに学ぶ
「技道」の哲学
; 5.1 ロボコンと技道; 1 技道の提唱; 2 20年で定着; 3 道の条件は無心; 4 子供の技道; 5 技道こそ物作りの粋; 5.2 金剛経とロボコン; 1 金剛経; 2 即非の論理; 3 ロボコンと即非の論理; 4 ロボコン大賞と即非の論理; 5.3 ロボットから習う
向こうから来るのがよい
; 1 逆に思われる言葉に深みがある; 2 物が在ってこそ空間がある; 3 因果関係を逆に考えてみる; 4 向こうから来るのがよい; 5 仏師運慶の彫刻; 6 ロボットに習う; 5.4 第25回目を迎える高専ロボコン; 1 ロボコン略史; 2 ロボコンマガジン誌創刊; 3 ロボコンの源流; 5.5 ロボコンを超えたロボコン; 1 五濁の悪世; 2 子牛の通った道と前例; 3 本物と守・破・離; 4 筆者人生の守・破・離; 5 常に新しく常に超えよ; 5.6 ロボコンと評価; 1 毎日が価値と評価; 2 非価値な言葉は少ない; 3 勝敗へのとらわれ; 4 堕落した徒競走; 5 ロボコン大賞の意義; 6 そうであって, そうでないもの. 7 平等相に乗った差別相